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歯科医院の院内感染対策〜その①〜
2024.08.20(火)
伊勢原市の近藤歯科医院・受付責任者の小池田です。
当院の受付にはこんなものを掲示しております。
「第二種歯科感染管理施設認定書」。
これは「第二種歯科感染管理者が在籍している医療機関」であることを証明するものです。
当院には「第二種歯科感染管理者」が2名在籍しております。
そのうちの一人は私、もう1名は歯科衛生士チームリーダーの金子です✨
2020年の新型コロナウィルス感染症流行開始に伴い、あらゆるシーンでの衛生管理が注目されるようになりました。
4年半経過した現在でも、室内ではマスクを着用していらっしゃる方はたくさんお見かけしますし、施設入り口にアルコールが設置されているのは特別なことではなくなりました。
しかしながら、元来私たちの身の周りには感染を引き起こす可能性のあるウィルス・細菌はコロナウィルス以外にもたくさん存在していました。
そのため医療機関では新型コロナウィルス感染症流行前から、肝炎、HIV、インフルエンザ、ノロウィルス、はしか、風疹、手足口病、アデノウィルス…と様々なリスクがあることを前提に院内感染対策を行なってきました。
コロナ渦で、歯科医療従事者は感染リスクが高い職業でありながら、治療による感染報告が無いことが話題になったのは、日頃より院内感染対策がしっかり行われていたからかもしれません。
(これは報告経路や調査方法等、精査が必要な情報であるとは感じていますが)
そこで今回は第二種歯科感染管理者としての目線で、歯科医院で日頃どのような衛生管理が行われているかをご紹介いたします。
[歯科医院の院内感染対策]
歯科医院では全ての患者さまの唾液や血液、分泌物等は感染の危険性があるものとして取り扱う[標準予防策(スタンダードプリコーション)]が徹底されています。
下記のような作業は一般的な歯科医院では共通して行われているものです。
・小まめな手洗いと手指消毒
・患者さま毎の手袋の交換
・マスクの着用(治療の際はゴーグルも)
・使用した器具の適切な洗浄・滅菌・消毒
・使い捨てアイテムの活用
・治療毎に診療台及びその周辺を消毒
加えて近藤歯科医院では患者さまにもこのようなことをご協力いただいております。
・待合室でのマスク着用(お子様は任意です)
・ご来院時の検温により、発熱等感染が疑われる患者さまにはご予約のご変更
・ご来院時及び治療終了時、計2回の手指消毒
・患者さま毎に診療台及びその周辺を消毒する時間を確保するため、完全予約制
・院内では紫外線殺菌済みのスリッパへの履き替え
上記に加え、日頃患者さまが立ち入られる機会のないバックヤードでは、唾液や血液などの感染源を完全に取り除き、器具を介して他の患者さまへ感染することがないように滅菌処理を行なっています。
なお、医療機関では衛生管理の工程で「殺菌」ではなく、「滅菌」という言葉を使用します。
それは以下の通り、有効性が全く異なるからです。
殺菌=細菌の一部を殺すこと
滅菌=全ての微生物を死滅させること
この「当院の消毒・滅菌作業の流れ」については少し長くなりますので次回ご紹介いたします。
最後までお読みいただきましてありがとうございました😊
執筆:伊勢原市 近藤歯科医院 受付責任者/第二種歯科感染管理者 小池田
監修:伊勢原市 近藤歯科医院 院長 近藤