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歯を染めてみませんか!?
2024.07.13(土)
伊勢原市の近藤歯科医院・歯科衛生士チームの北村です。
私が歯科衛生士として大切にしていることの1つは、近藤歯科医院に通って下さっている患者さまがご自宅でも楽に、きれいにお口の中をケアするコツをお伝えすることです。
でもご自身で綺麗に磨けているかどうかを判断するのはなかなか難しいものですよね。
歯磨きペーストの効果もあり、歯磨き後は毎回すっきりきれいになった感じがしているのに、虫歯ができてしまったり、歯茎から出血したり…。
そんな方は決して少なくないのではないかと思います。
そこで私がぜひお勧めしたいのが「染め出し」です。
ご自身の歯磨きでどれくらいきれいになっているかをとても分かりやすく確認することができるのです。
[染め出しとは?]
当院ではご希望の方には歯垢染色剤を使用しています。
これは一般的に「染め出し」「赤染め」とも呼ばれています。
小学校でご自身の歯を真っ赤に染めて、歯磨きで汚れが落ちているかどうか確認したことが一度はあるのではないでしょうか。
「染め出し」とは、その名の通り、口腔内の汚れを赤や青に染め出し、見やすく分かりやすくするものです。
[歯垢・歯石は見えにくいので染め出しがおすすめ]
歯垢(=プラークとも呼ばれます)・歯石は歯と似た白っぽい色をしているため、きれいに磨けていると思っていても実はたくさん磨き残しているということがよくあります。
そこで染め出しの出番です!
歯垢染色剤を使い、磨き癖を知ることで、磨き残しの減少に必ずつながります。
当院で使用している歯垢染色剤は、
新しい歯垢=ピンク〜青紫
古い歯垢や歯石=青〜水色
と2色に染まります。いつも磨けていないところはどこかが簡単に分かります。
https://www.gc.dental/japan/sites/japan.gc.dental/files/documents/2022-05/yobou2109_01.pdf
(当院で使用している歯垢染色剤の学術論文)
[歯垢染色剤の安全性]
染色剤に使用されている色素は、食品添加物として認められています。
※赤色105号→ローズベンガル/青色1号=ブリリアントブルーFCF
口腔内に使用しても問題はありませんのでどうぞご安心ください。
[口の中は細菌でいっぱい]
食後数時間が経過すると、食べかすを栄養源にする口の中の常在菌が歯の表面に歯垢をつくります。
※歯垢1mgの中には約10億個の細菌がいると言われています。
さらに時間が経過すると歯垢は「バイオフィルム」と呼ばれる、ぬめりのある薄い膜状の強力な粘着物を形成します。
また歯垢が歯に付着したままの状態が続くと、唾液により石灰化し、硬い歯石になります。
実は歯石は細菌の死骸なのです。しかも歯石は顕微鏡で見ると珊瑚のように小さな穴がたくさん開いていて、その中には生きた細菌がうようよといます。
バイオフィルムや歯石になってしまうとご自身のケアでは除去することができないため、歯科医院で専用の機器を使用し除去します。
バイオフィルム・歯石ができてしまう前に、毎日の歯磨きで食べかすや歯垢を落とすことはとても大切です。
現在、歯科衛生士チームが担当する定期検診の内容をバージョンアップすべく準備を進めています。
バージョンアップ後は、原則全ての方に染め出しをおすすめするのも良いかも、と考えています。
また、定期検診の中で歯ブラシの選び方や、歯への当て方、動かし方等のポイントさえ習得してしまえば、ご自身の歯磨きでも歯垢をかなりきれいに取ることができます。
以前当ブログでご紹介していますが、電動歯ブラシに頼ってしまうのも良い方法です。
https://www.kondo-dentalclinic.com/blog/2023/12/09/電動歯ブラシは良いのか?悪いのか?/
染め出し、歯ブラシ指導をご希望の方は、ぜひ歯科衛生士にお申し出ください。
ご質問もお待ちしています!
執筆担当:伊勢原市 近藤歯科医院 歯科衛生士 北村
監修:伊勢原市 近藤歯科医院 院長 近藤