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なかなか治療が終わらない…
2020.06.08(月)
歯科医療から全身の健康維持を目指す伊勢原市の近藤歯科医院です。
「なかなか歯の治療が終わらない…」
「治療が一向に進んでいないような気がする..」
そんな疑問やご不安をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
当院でも「行けば行くほど歯を削られる」というご批判を口コミ投稿されてしまった苦い経験もあり、患者さまに治療の内容を分かりやすくお伝えする大切さと難しさを感じています。
例えば虫歯治療を例にとると、軽度の虫歯であれば1回の治療で終了というケースは多々あります。
一方で虫歯が重症化し、歯の神経が炎症や感染を起こしている場合等は、
その神経を除去して
→細菌や腐敗産物で汚れた神経が入っていた管(根管)を綺麗にお掃除して
→根管をしっかりと消毒滅菌をして
→根管を再建して
→歯の被せ物の型をとって
→被せ物が出来上がったら噛み合わせを確認しながら装着して終了
…と治療が終わるまで複数回通院していただくことが必要です。
そのため場合によっては数ヶ月の治療期間を要します。
しかも根管は直径1ミリ以下と非常に細く、硬くなった部分や湾曲しているものもあります。
その根管に対して小さな器具を完全に通過させて清掃し、菌を完全に除去してから形態を整えますので、万が一強引に治療を進めてしまうようなことがあれば、口腔内組織が損傷したり、十分に消毒滅菌されないまま被せ物で蓋をされた状態で治療を終えることとなります。
その結果、治療を行った歯の根管が再感染を起こし、再び強い痛みが生じたり、根の周囲の組織に炎症が広がり、残せるはずだったであろう歯を抜かなければならなくなるという大変残念な結果となる可能性が高まるのです。
このように「虫歯の治療」と言ってもその重症度によって治療回数が異なることを何となくでもイメージしていただけましたでしょうか。
歯科医師もなるべく専門用語の使用は避け、患者さまが分かりやすい説明を心がけてはおりますが、ご不明点やご不安な事がございましたらご遠慮なくお尋ねください。
なお、大切なイベントを控えている等、治療期間に制約がある方は事前にご相談ください。
最短の予約日で治療が進むよう、予め複数のご予約を承るという対応が可能な場合がございます。
あるいはその部位の状態によっては治療自体を大切なイベントが終了するまで控えていただける場合もございます。
もちろん大前提として虫歯や歯周病が重症化し、治療期間が長くならないようにするにはご自宅での毎日のお手入れや、歯科医院で定期的にメインテナンスを受けていただくことが大切です。
定期検診ではセルフケアのコツもお伝えしております。
是非年に数回の習慣にしていただくことをお勧め致します。
伊勢原市の歯医者 近藤歯科医院
歯科医師 近藤 淳